【読書】 サッカースカウティングレポート ~超一流のゲーム分析~

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もう発売して6年になる本だけど、

未だにこれを超える本には、出会っていない気がする

 

 

当時は今ほど戦術に関する本が少ない中で、

どうサッカーの試合を観たらいいのか?という問いへの答えだった

 

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長くゲームを分析していた現場の方の本なので、

ライターが書く戦術本とは、一線を画している

 

 

およそ半分は、サッカーの見方を紹介していて、

残りの半分は、アトランタ五輪、フランスW杯の振り返りをしている

 

 

単にサッカーの教科書として読むのであれば、前半が面白く感じるし、

日本代表の裏話を楽しむのであれば、後半が面白く感じる

 

 

その他の戦術本と違うのは、前提が違うからだと感じた

 

 

スカウティングの一番の目的は、選手たちを堂々とピッチに送り出してあげることに尽きます。そこに行きつかない限り、分析をする意味はありません。

 

 

サッカーを観る側には、大きな意味を持たないかもしれないが、

この前提で書いてあるので、どう選手に伝えるか?という面がうかがえる

 

 

世界の潮流に乗っかって戦術を紹介する本も多い中で、

掘り当てたらすっと上に行けるような戦術は、もはやそうそうありません。斬新な戦術や戦略は、ほとんど拾い尽されている感があります。

と、やや含みを持たせながら、机上の戦術の限界を書いている

 

 

確かに長期で見た時の世界的な潮流があり、

その中には斬新なものもあるかもしれない

 

 

しかし、ほとんどは手垢のついた戦術だけど、

それをどうチームにインストールして、チューンアップするか?が、

監督の腕の見せ所なのだと感じている

 

 

Jリーグを観ることが多いが、

特殊なことをしているクラブは、川崎くらいだろうか?

 

 

その川崎も海外のサッカーの焼き直しだろう

 

 

そのやり尽されてる中で、

どれだけ多くの引き出しを持っているか?が、

監督の度量で、勝敗を分けるものだと思っている

 

 

詳細にサッカーを観るポイントが紹介されていて、非常に勉強になる

 

 

しかし心に残るのは、スタジアムで観戦することの重要性だった

 

 

スカウティングに必要なのは「観る眼」だけと言っても過言ではありません。

 

狭い局面に固執するのではなく、ピッチ全体を俯瞰し、周辺視野を駆使して観るような感覚です。

 

 

この「観る眼」というのが難しく、

なかなか試合のポイントが観えてこない

 

 

宮本恒靖さんは、著書の中で、

試合中の6割か7割はボールの動きを観て、残りの3割はボールのないところを観る。そう心がけるだけで、サッカーの試合を観る楽しみはぐっと増すはずです。

と紹介している

 

 

【読書】宮本式・ワンランク上のサッカー観戦術

 

 

このボールのない所を、周辺視野で観るというのが、

著者の小野さんのポイントになると理解している

 

 

その「観る眼」を養うには?という問いに対しては、

やはりレベルの高い試合をスタジアムで数多く観ることが大切です。

 

テレビでは見えない、画面には映らない隅々まで観ることができたあの経験が「観る眼」を養ってくれたことは間違いありません。

という答えを用意していた

 

 

Jリーグがレベルの高いか?という疑問があるかもしれないが、

日本に住んでいて、一番レベルが高いので、

特にJ1は、スタジアムで観るに値する試合だと考えている

 

 

yas-mikiはカテゴリーを問わず観戦しているが、

カテゴリーによるレベルの違いを感じることがある

 

 

少しは「観る眼」が養われてきたのかもしれない

 

 

このブログでは、フォーメーションの確認をしていて、

それなりに評価してもらっていると感じている

 

 

それは、この本で紹介されたことを、実践している

 

 

この本で紹介されているのは、

1.両チームの並びを書く

2.選手の動きを確認する

3.マッチアップなどを確認する

という手順で、サッカーを俯瞰する

 

 

そのうちの2番はノートを書きながら試合を観ないといけなくなるので、

省略して、1番、3番を実践して、試合を紹介している

 

 

しっかりスカウティング、分析をしようとすると、

スタジアムで観戦して、録画で確認するという作業が必要になるが、

そこまでの労力がかけられない

 

 

なのでスタジアムで感じたことを紹介するようにしている

 

 

フォーメーションを書いた後に、

どこで数的優位・不利ができているか?を

確認するようにしている

 

 

これもこの本を実践している

 

 

フォーメーションとマッチアップを確認すると、どの場合に数的優位を取ろうとして、その代償をどこで払っているか、すたわち数的不利になっているかが見えてきます。

 

1人余らせる、つまりプラス1するためには、どこかをマイナス1しなければなりません。ここはフリーにしても構わないという選手なり、ポジションなり、あるいはエリアを決めるのです。

 

 

この考えを大事にして、観戦するようにしている

 

 

ピッチ全体を観て、数合わせをしないと観えてこないので、

テレビではなく、スタジアムで観戦したいと考えている

 

 

またサッカーの局面として、

1.ボールを持っているとき(オンザボール)

2.ボールをもっていないとき(オフザボール)

3.攻守が切り替わるとき

という3つの局面を紹介している

 

 

もっと多くの局面を紹介している本もあるが、

スタジアムで観る分には、この3つが分かりやすいと思う

 

 

トランジションの所は記述が難しいので、

記事に書いていない

 

 

しかし1番、2番はチームとして大事だと思うので、

場合分けして、考えるようにしている

 

 

そうしているのは、

最終ラインから中盤にかけた構成と、そこでのビルドアップの方法を観れば、そのチームが、どこで、どのように数的優位を作ろうとしているのかが見えてきます

と書かれているからだ

 

 

事実、同じフォーメーションでも、ビルドアップの形が違うので、

チェックして、紹介するようにしている

 

 

この本では基礎になる部分だけど、

大事なメソッドだと思っているので、

これからも実践しながら、より深い見方ができるようになりたい

 

 

その流れで、ダイヤモンドの1-4-4-2についての言及があった

 

 

今シーズンは、FC東京が採用していて、

強み、弱みを確認していた

 

 

特に弱みとして、相手のSBの所で時間を作られることを挙げ続けた

 

 

それと確認できる記述があった

 

 

想像の通り逆サイドにその代償を払っているので、大きなサイドチェンジを頻繁に許してしまうと非常に苦しい展開になる。

 

 

前後の文脈を紹介すると長くなるが、

サイドチェンジで、サイドにボールが行くと、

プレスがかからず苦労するという内容だった

 

 

久しぶりに読んだので、この記述を忘れていたので、

同じ見方ができるようになってきていて、

少しはレベルアップできていた感がある

 

 

日本サッカーへの提言があったので、最後に紹介したい

 

 

まずはフランスをW杯優勝に導いたジェケさんの言葉で、

フランスのワールドカップでの成功は、30年に渡る努力の成果である。1つの国がサッカーで成功するには、ユースの育成と指導者の養成がカギである。

と紹介している

 

 

これに異論は全くなく、近年のドイツも同じような思想だと感じている

 

 

アジアでも育成年代の強化をしている国もあり、

国を挙げての努力をしている

 

 

日本もその一国なのは、間違いない

 

 

どこの本で読んだか?忘れてしまったが、

アマチュア指導者の熱量は、日本はすごく熱いらしい

 

 

しかし、この本では、

それだけではいけないと警鐘を鳴らしていると感じた

 

 

日本サッカーはここまで世界に追いつこうとしてきました。ですが、上に向かって伸びていく過程で、どこかのタイミングで土台を築かないと、本当に強固なものにはならない。だからこそ土台を、本質的な部分を見ていかなければならない。

 

 

この意見は、非常に重要だと思っている

 

 

前述のジャケさんの言葉が本当であるなら、

2050年にW杯で優勝するという日本サッカーの目標を達成するには、

2020年には、動き始めないといけない

 

 

つまり2020年には、日本サッカーとは何か?という問いへの答えを用意して、

ユースや指導者の養成をしなければならない

 

 

その方向で、日本サッカーは進んでいるだろうか?

 

 

個人的にはA代表には、全くその動きがないと感じている

 

 

監督はロシアまで、アジアを勝ち抜くことしか考えてないように映る

 

 

メディアも目の前の試合を盛り上げるのに

必死な感じかしてしまう

 

 

誤解を恐れずに書くと、

【土台を築く】というワードをへの答えが見つかるのであれば、

ロシアに行けなくてもいいと考えている

 

 

4年周期で、監督とサッカーを代えていたら、

日本サッカーの土台は、しっかりと築けていないだろう

 

 

ここ数年を考えても、

オシムさん、岡田さん、ザックさんの遺産がどれだけ残っているだろうか?

 

 

その欠片は、ほとんど見当たらないと考えている

 

 

JFA会長の選挙があるようなので、

長期的な視点で日本サッカーを導いて欲しいと思う

 

 

このブログは、この本からの着想が多いので、

読んでみて、少しでも確認できることがあれば、

ぜひこの本を読んでみると、勉強になることが詰まっているはずだ

 

 

 

yas-miki

 

 

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サッカーショップ加茂

 

ジェフ千葉、FC東京を中心に、Jリーグを観戦してます。 これでもガンバ大阪のファンです。 ピッチを俯瞰で観られる席を好み、 「戦術」と「個の力」を同時に観ることが目標です。 最近はピッチ外のことにも興味を持ち、 『勝手にスタジアムツアー』と題して、歩き回ってます。 「一生をかけて、Jリーグのスタジアムを制覇したいな」 という壮大な夢もあります (たぶん無理…) サッカー好きな方、SNSで遊びましょ!!(特にgoogle+です)
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