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いつも通っている本屋で置かれていて、

いつもとは違う視点でサッカーを見ようという理由で、手にとった

 

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何かとミスがあった時だけ、フォーカスされて、批判されるレフェリー

 

 

筆者も審判になった理由をよく聞かれるそうだ

 

 

yas-mikiも、「なぜ批判されることが多い仕事をするのか?」疑問があった

 

 

それに対して、

サッカーが好きだったから

と明快な答えを示している

 

 

サッカーファミリーとして、こういう関わり方をする人がいる

ということを知ることができて新鮮だった

 

 

試合を円滑に進めるためにどんな工夫をしているのか?

に答えてくれる一冊になっている

 

 

サッカーとフットサル(15%くらい割かれている)の笛を吹く際に、

注力すべき具体的なテクニックが書かれていて、

観戦者として勉強になる

 

 

しかしyas-mikiが面白いと感じたのは、

「はじめに」の章だった

 

 

自分が審判になることがないので、

具体的なテクニックは他人事という理由もあるかもしれない

 

 

「はじめに」では、目指すべき審判の方向が書かれている

 

 

レフェリング次第で、サッカーのすばらしさを引き出すことができる

という大きな方向が示されている

 

 

サッカーのすばらしさをつくりだす主役は、

いうまでもなく、選手たちです

との前置きをしていて、選手がプレーに集中できる環境を作ろうをしている

 

 

選手が主役という考えは、忘れられがちだが、非常に重要だと感じている

 

 

少し話が逸れるが、サッカー界では、

戦術論が流行りになっているように感じている

 

 

大衆が観るであろうサッカー中継(代表戦が主になる)でも、

「日本のシステムは、4-2-3-1です」

という言葉が平然と並ぶようになった

 

 

「アタッキングサード」、「バイタルエリア」という言葉も

市民権を得るようになってきている

 

 

それが世間にどれだけ認知されているか?は、分からないが、

戦術が注目を集めていることは事実だろう

 

 

yas-mikiもサッカーの本質、観戦術を勉強するために、

その類の本を読むことがある

 

 

そのきっかけになった、【サッカースカウティングレポート】という本がある

 

 

現在、ロアッソ熊本の監督をされている小野さんが書かれている本で、

戦術分析する際に、ポイントになることを紹介している

 

 

 

 

その本の中で書かれている一節が心に残っている

 

 

スカウティングの最大の目的は選手たちを堂々とピッチに送り出すことです

 

 

試合の主役は選手であり、

指導者はそれをサポートする役割ということだ

 

 

審判、指導者と違った立場から、

サッカーに関わる人が、同じことを書いていることに感心した

 

 

話を本書に戻すと、

選手が試合に集中するために審判がすべきことが書かれている

 

 

タイトルになっている【ポジティブ・レフェリング】とは、

競技規則に書かれている以上のことを積極的に行う審判術

としている

 

 

筆者による造語だが、響きが良く分かりやすい

 

 

【ポジティブ・レフェリング】を実践するのに必要なのは、

「コモンセンス」と「コミュニケーション」

と紹介している

 

 

コミュニケーションは分かりやすい

 

 

ただ笛を吹くだけでなく、選手に言葉をかける、ジェスチャーで伝えることだ

 

 

言葉の取り違えで問題になることも数件あるが、

どの審判も実践していて、観戦者にも分かりやすい

 

 

試合を観ていて、試合が荒れないように、面白いものになるように

ここでコミュニケーションをとっているなと分かる

 

 

Jリーグを観ていると、審判は指導者的な位置にいるのかな?と感じる

 

 

「ここをこうしていきましょう」

「こういうプレーはダメですよ」

とソフトなコミュニケーションで、選手を導いている感じがする

 

 

非常に日本的で印象がいいし、そこが評価されているのではないか?

 

 

もう一つのコモンセンスは、共通理解とした上で、

サッカーの長い歴史を通して、数えきれないほどの選手、観客、審判たちが共有してきた「サッカーとはこういうものだ」という考え方のこと

と紹介している

 

 

確かにコモンセンスは存在しているが、

一人一人違っているように思う

 

 

同じプレーを観ていて、笛が鳴ったとき、

それを妥当と思うか?厳しいと思うか?

リアクションが異なっている

 

 

様々なスタンダードが存在し、

J2でプレミアリーグ並のスタンダードで吹くから

試合が荒れたのではないか?

という意見だった

 

 

この疑問に対して、

荒れた試合を落ち着かせる

という目的で、試合中に判定基準を変えることを考える

という答えが示されている

 

 

どちらのチームに不利益を被ることなく公正な基準なら、

試合が荒れないようにするというのは、興味深い答えだった

 

 

コモンセンスを身につけるためには、サッカーを熟知することが必要です。世界のトップレベルのゲームをなるべくたくさん観るようにしてください。

 

 

審判術の本でも、たくさんの観戦経験を薦められるとは思っていなかった

 

 

前述の【サッカースカウティングレポート】の中でも、

サッカーを「観る眼」をどう養うか?という問いに対して、

全体が見えるようになるまでには、多くのゲームを観る必要があります。

という答えが用意されている

 

 

Jリーグがそのレベルに達しているか?という疑問はあるが、

目の前にあるトップカテゴリーの試合を観ることは、

「コモンセンス」、「観る眼」を獲得する大きな助けになると感じた

 

 

そういった意味でも、スタジアムに足を運んで、観戦していきたいし、

周りにも勧めたいと思っている

 

 

大きな審判論に興味を持って紹介したが、

大部分は具体的なテクニックに割かれている

 

 

51項目あるなかで、yas-mikiが面白いと思ったのを2つ紹介する

 

 

たとえば選手が倒れたとき、ノーファウルだということを強調しようとして、”立て立て”とジェスチャーする審判をよく見かけますが、これは選手たちからは、「挑戦的」に見えてしまうのでは?

多くの場合、小さく手を振ってノーファウルだと伝えるだけで十分です。

 

 

バイタルエリアはサッカーの見せ場。

入らないようにする

 

 

何気ないポイントだが、審判のきめ細やかな気配りに感心した

 

 

他にも勉強になるテクニックが紹介されていて、

現地観戦の際には、注目してみたい

 

 

サッカーの主役である選手とは違った視点でサッカーを勉強になる一冊で、

読んでよかったと思っている

 

 

少しはサッカーの本質に近づけた気がする

 

 

説明のために挿絵が多く、コンパクトな文章なのも、

理解しやすくて助かった

 

 

サッカーを理解したい方には、オススメの一冊だった

 

 

 

yas-miki

 

 

審判について考えた記事は、こちら

ゴール判定について考える

 

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