
高校サッカーは行ったけど、
Jリーグをメインにしてる身としては、
今日が2016年の年始め
通い慣れた味スタへ向かったが、
ACL仕様で【味の素】が消えた珍しい雰囲気だった
年末に2016シーズンのシーズンシートをどうするか?悩んで、
城福さんが監督ということでFC東京を継続した
そのためJリーグへの予習のつもりだった
チョンブリの名前は、けっこう聞くので競った試合を期待していたが、
結果、9-0で東京の圧勝だった
まぁ、前半10分で2点も獲れると、試合は決まるよね
90分通して東京ペースだったので、結果は妥当だと思う
基本のフォーメーションは
東京が、フラットな1-4-4-2、
チョンブリが、1-4-2-3-1でスタートした
赤を東京、青をチョンブリとして、
両チームのフォーメーションを重ねる
簡単に数合わせをすると、東京から見て、
CBの所で2対1なので、+1
ボランチの所で2対1なので、+1
相手のボランチが空いて-2
ただ試合を見ていると、東京のタブルボランチは、
目の前にいるチョンブリのボランチをケアしていたので、
実際には完全にマッチアップしていた
そうなると個の力が出やすくなる
局面では東京の選手が圧倒していたので、
それがスコアに正直に反映された印象だった
チョンブリボールのときは
東京はコンパクトにブロックを作っていた
チョンブリのCBに持たれてもいいと割り切って、
2トップの位置を下げていた
その代わりにCBから縦に入るボールに対して、
ボランチと挟むことを重視していた
ボランチの米本と河も、
バイタルを埋めるより前に出てボールを奪おうとしていたように観えた
チョンブリはCBが持ったら、ボールをつなぐ意識が高く、
ボランチにあずける回数が多かった
東京はそれを狙って、ボールを奪って、
早く攻めるという流れだった
前半は、米本と河が奪いに行ったシーンこそが、
一番チャンスに思えるくらいハマっていた
そうなるとチョンブリは、ロングボールを蹴ることになるが、
森重、丸山の強いフィジカルの前では、キープできずにボールロストになった
たぶんシュート2本くらいかな?
秋元がパントキックの際にハンドをとられるという珍プレーで、
ゴール前のFKになったシーンくらいだった
ハーフタイムで、チョンブリが1-4-1-4-1に変更して、中盤の人数を増やした
赤を東京、青をチョンブリとして、
もう一度、両チームのフォーメーションを重ねる
もう一度、簡単に数合わせをすると、赤の東京から見て、
CBの所で2対1なので、+1
チョンブリのボランチが空いて-1
中盤が2対2から、3対2にすることで、
東京のダブルボランチが上がれなくする狙いだと思う
前半に比べると効果が出ていて、
ボランチの所でボールがもらえる回数が増えた
しかし、前線が東京に圧倒されているので、
攻撃の糸口がつかめないままだった
東京は15分くらい静観だったが、
橋本を入れて、1-4-3-3に変更した
もう一度、赤を東京、青をチョンブリとして、
両チームのフォーメーションを重ねる
簡単に数合わせをすると、東京から見て、
CBの所で2対1なので、+1
ボランチが余って、+1
相手のボランチが余って、-1
トップの所で2対1なので、-1
ボランチが余っているとは言っても、
中盤を3対3にして、試合を終わらせる目的だったと思う
また、もう一度、前への圧力を強めるメッセージもあったかな?
数的同数を増やすことで、高い個の力で守る堅実なサッカーだった
結果、余裕の完封だった
2015年シーズンは、ダイヤモンドの1-4-4-2を採用して、
サイドの数的不利を使われていた印象だった
しかし、この日はフラットな1-4-4-2を採用して、
構造的な数的不利を作らないようにしていたと感じた
河は初めて観たが、オールラウンドにできるけど、
守備に特長があるように観えた
2トップを含めて、守備でサボる選手がいないので、
今年の東京の守備はかなり堅くなりそうだと感じた
東京ボールのときは
裏への意識がかなり高いと感じた
「裏」を狙い、「時間」を作り、「幅」を取る
東京の監督、城福さんの本の一節だ
たぶん同じコンセプトでサッカーを作っていると思うので、
「裏」、「時間」、「幅」がキーワードになる
この日は「裏」が大きくクローズアップされた攻撃だった
前述のように中盤でボールを奪って早く攻める形だったので、
2トップとSHの4人が、常に裏へ走っていた
後ろでボールを持った選手が出せる全てのタイミングで、
裏に走る選手がいたと言えるくらいだった
SHに走れる水沼と東を置いたので、縦への推進力はかなり強かった
特に4点目にそれが出ていてキレイな攻撃だった
ボールを出したのは、森重だったかな?
しっかり出し手と受け手のタイミングが合っていた
またトップは、2人とも体を張って、
ボールをキープできる選手だったのも面白い
2トップを採用して、2人とも高さ、強さに特長を出せる選手を揃えるのは、
Jリーグでは少ないように感じる
そのため早く攻めることができなくても、
前で時間ができて、後ろのフォローができる
この日は早い時間に点が獲れたので、
攻撃に偏ることなく、バランスを取りながらの試合運びだった
そのためボランチやSBの攻め上がりも回数を抑え気味だった
しかし効果的な上りで、得点、アシストを重ねていた
フォーメーションを変えても、考え方は変えずに、
ボールを中盤で奪って、裏を狙って飛び出す攻撃だった
ゴールシーンは、両サイド、中央とバランスよく攻略していた
この日は攻守両面で出来過ぎなくらいハマっていたし、
個の力の差があったので、
競った試合で、どうゲームを運んでいくか?観られなかった
この日の90分だけだと、ポゼッションさせされた時に、
どうやって攻撃を構築するのか?に疑問が残った
ボランチの米本と河は、局面を変えるパスを出せる感じで、
パスで試合をコントロールできる感じには観えなかった
そうするとCBと合わせて、ビルドアップするのだけど、
誰がバイタルに入って受けるのか?誰がサイドに張るのか?
この日を観るだけでは分からなかった
それくらい早く攻める攻撃が上手くハマっていた
試合の感想は
予想以上の圧勝だったので、
東京が強いのか?チョンブリがダメだったのか?
分からない90分だった
おそらくどちらも正解で、全てが東京サイドに流れたのだろう
試合前は、ポゼッションの色合いの濃いサッカーをするかと思っていたが、
激しいプレスからのカウンター色が強いサッカーだった
「上手い」、「キレイ」よりは、
「強い」、「勝てる」を押し出したサッカーだった
2015年シーズンは、堅いサッカーで年間4位だったが、
それを継続しながらも、点が獲れることを目指していた
前線の武器は多いと思うので、
それをどうコントロールするのか?が2016年の注目ポイントに感じた
また太田が移籍したので、プレースキックにも注目したい
この日は水沼が蹴って、CKから点が獲れたが、
どれくらいゴールを量産できるか?は、チームの浮沈を握るはずだ
東京の強さを観ることができて、
今後の注目ポイントが分かったので、
平日ナイターで凍えながら観た価値はある90分だった
次はJリーグの開幕戦の大宮戦になる
2015年の大宮のイメージのままだと、
かなり堅い試合になりそうだと予想する
2月のナイターで、また凍えることになりそうだけど、
今から楽しみにしている
yas-miki
サッカー観戦の参考に
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