
2019年12月23日 @ソフマップAKIBA
『Jサポジョシブ』なるトークイベントに行ってきました。
アビスパ福岡の公式アンバサダーを務めるHKT48の豊永阿紀さん(@aki_toyonaga)を招いたトークイベントでした。
アビスパ福岡やJリーグのことを語るイベントでしたので、感想を書きたいと思います。
各クラブがアイドルに『公式〇〇』として活動してもらう狙いを痛感しました。
サッカー観戦の最初の一歩として、アイドルに限らずタレントにお任せする意味は大きいです。
しかし定着してもらう仕事は、既存のファンにしかできないのかな?と感じました。
Contents
トークイベントの概要
このイベントが開催されることを知ったきっかけは忘れてしまいました。
ただ自分にとって、非常に馴染み深いイベントでした。
数年前までHKT48の公演やコンサートを観に行ってました。
また特別ゲストで来られたのは、唯一自分の意志で行くスポーツ居酒屋『KITEN!』の店長さん(@fukuyan)でした。
イベントのチケットを買ってから、青山さん(@sweet_jef_music)というジェフ千葉サポーターの方が主催されたイベントだと知りました。
自分にとって、出演者の3人とも、どこかしら引っかかりがあるイベントでした。
イベントの申し込みページより引用します。
「アビスパ福岡公式アンバサダー」としても活躍中の豊永さんに、いちサポーターとしてのアビスパの魅力、そしてアイドル活動とJリーグ観戦の面白さを語っていただきます。
【12/23 19:00】Jサポジョシブ 第2節 豊永 阿紀(HKT48)
当日はスライドを使いながら、かなり自由にサッカーやアイドル活動をリンクさせた内容でした。
2019年シーズンは、ジェフ千葉もアビスパ福岡も結果が出なかったので、自虐的な話もありました。
どちらかと言うと、サッカーがメインで、サッカー界に人を引き込むためのトークイベントに感じました。
「もう応援するクラブがある人は、アビスパに変えなくていい」という言葉が象徴していました。
出演者3人とも話が面白く、時間が過ぎるのが早かったです。
Jリーグとアイドルの親和性が高い
トークイベントのお客さん
イベント冒頭に、お客さんの調査がありました。
Jリーグの試合に来たことのある人が6割くらい、豊永さんのファンが6割くらいでした。
つまり両方の引っかかりがある人は、40%弱になります。(自分もその1人です)
「Jリーグの試合に来たことのない4割の人をサッカーファンに引き込みたい」との言葉がありました。
逆に「HKT48の公演やコンサートに来たことのない4割の人を、HKT48に引き込みたい」とも言っていました。
自分の肌感覚ですが、お客さんは30~50代の男性が非常に多かったです。
共通点1:メインターゲット層
まず観戦者のプロフィールに注目すると、男性62.1%、女性37.9%です。
そして男女を合わせて数えると、40代27.3%、50代19.6%、30代が17.3%と続きます。
つまりスタジアムに来る人で、30~50代の割合は64%です。
少し乱暴な計算ですが、Jリーグの観戦者の40%は、30~50代の男性になります。
年齢と性別で区切ると、同じ層が一番多いことになります。
趣味や嗜好は全く考慮していませんが、メインターゲットは同じだと感じました。
共通点2:遠征への心理的ハードルが低い
冗談半分だと思いますが、「Jリーグサポーターもアイドルファンも遠征しがち」という話になりました。
日本中(何なら海外も)出かける人もいますし、近距離なら遠征できる人もいます。
近距離の定義は人によって異なりますが、住んでいる街から遠征することへのハードルが低い人であることは間違いないです。
また特別ゲストのふくやんさんでから、「東京から岐阜は近い」という言葉があり、笑いがおきていました。
長良川は、けっこう遠出だと思ったんですが…
他の趣味でも同じことが言えますが、好きなことのためなら遠征できるマインドを持っているという共通点がありました。
共通点3:応援する人
イベントでは触れられなかった記憶ですが、好きな人・グループを「応援する人」という共通点もあると思います。
サッカーやコンサートをただ見たいという人も含めて、「応援する人」なのかな?と思います。
「応援する対象がいる」ということは、自己完結する趣味とは、少し毛色が違う印象です。
また「体を動かし、声を出して応援する人」と「ゆっくりまったり応援する人」に分かれるのも共通点です。
サッカーならゴール裏に陣取る人とメインスタンド・バックスタンドに陣取る人に分かれます。
言葉にすると、前者をサポーター、後者をファンという使い分けかな?と思っています。
HKT48の公演・コンサートを通じても、声を出してコールする人としない人に分かれます。
後者には「地蔵」という専門用語があるくらい、定着した分かれ方です。
各人の応援スタイルが近いという共通点です。
サッカー方面の人も、アイドル方面の人も「違う」と言うと思いますが、熱狂するという点では、ゴール裏とコンサートは近いんじゃないかな?と思っています。
トークイベントに参加して、多くの共通点がある趣味だと感じました。
つまりアイドルを好きな人をサッカーに引き込むことは、他の属性の人よりハードルが低いという仮説です。
その逆も然りでしょう。
既に分かっていたことですが、各クラブがアイドルに『公式〇〇』として活動してもらう狙いだと、実際のトークイベントを観て体感しました。
クラブやファン・サポーターに何ができるのか?
「もう新規のお客さんは要らない」というクラブはなく、どこのクラブも(どのスポーツ競技も)集客施策を打っています。
当たり前ですが、新規で来てくれたお客さんを毛嫌いせずに、温かく見守る、また迎え入れることかな?と思います。
アイドルにせよ、タレントにせよ、試合日のイベントを任せれば、そのファンがスタジアムに来ます。
ライブなどのイベントは、メインスタンド前で開催されることが多いので、値段が高い席種を買ってくれます。
FC岐阜がオリジナルチケットを用意した時は、メインスタンドでした。
指定席のスーパーシートを除く、自由席の中では一番高い席種です。
出演料を払っても、それ以上の金銭的なリターンが高い確率で見込めるのでは?と思います。
サッカーのメインターゲット層と似た属性の人が来るため、ファン・サポーターになりやすい人に、最初の一歩を用意することにもなります。
前述の『Jリーグのスタジアム観戦者調査2018』のデータを引用すると、「スタジアムでのイベント・グルメ企画が楽しそうだから」というきっかけで試合観戦に訪れる人が一定数います。
過去にフクダ電子アリーナで、「ユニティのためだけに来たよ~」という女性がいました。
マスコットがきっかけにもなるという勉強になりました。
他の競技になりますが、2019年はラグビーW杯が盛り上がった年でした。
スポーツニュースを読むと、「ラグビーW杯でラグビーの魅力を知った『にわか』の人に、いかに継続的に来てもらうか?」が大きな命題となっているそうです。
女子サッカーが同じ命題を抱えましたが、そのミッションを完遂できなかった印象です。
今はラグビー界が試されています。
運営側は敷居の低いイベントを開催するでしょうが、既存のファンが受け入れるか?も大きなファクターだと思います。
同じことがサッカーにも言えると思います。
各地のスタジアムを歩いていると、サポーターの勧誘活動が盛んです。
そういったソフト面の敷居の低さこそが大事だと毎回感じます。
自分には、地下アイドルファンがゴール裏に勧誘に乗り、その後戦力になる素養が一番あるよう感じます。
まだサポーター総数が少なく「俺が・私が応援しないと!」という状況は、プラスに働く可能性もあります。
まとめ
何のきっかけか?HKT48の豊永阿紀さんのトークイベントに参加しました。
サッカー×アイドルというイベントで、自分の中にうっすらとあった仮説が目の前で見られました。
似た属性の人が集まる親和性の高い趣味だと痛感しました。
また心理的にも共通点が多いです。
「もう新規のお客さんは要らない」というクラブはなく、どこのクラブも(どのスポーツ競技も)集客施策を打っています。
「イベント目的で来た人を、どう定着させるのか?」は、ファン・サポーターが貢献できる重要なポイントだと感じました。
スタジアムでも、オンライン上でも、サッカー界に引き込んで欲しいなと思います。
とても勉強になるトークイベントでした。
yas-miki(@yasmikifootball)