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Jリーグクラブの新型コロナウイルス影響を体感してみる
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新型コロナウイルスの影響でリーグ戦延期中です。

試合がないので当たり前かもしれませんが、世間のサッカー熱が感じられません

 

またサッカーに限らず、スポーツ界全体の熱が下がっていると思います

 

スタジアム 空席

 

例を挙げれば、野球のオープン戦や大相撲が無観客開催になったり、Bリーグの試合も延期になったりしています。

選抜高校野球は史上初の中止になってしまいました。

 

スポーツを通り越して、エンタメ界、日本全体が暗いなとも思います。

 

今回の試合延期がどんな影響を与えているのか?について、興味深い記事がありました。

 

Jリーグもそこ(クラブ経営への影響)の課題認識はしている。特にJ3やJ2には何らかの補填策をしていかないと難しいだろうと。一部に3月に試合がなくなったことでキャッシュフロー上、厳しいというところもあるので(Jリーグが)個別に対応していると聞いている

 

ソースが東スポなのでアレですが、間違った情報でもなさそうです。

 

果たしてどれくらいの感覚なのか?が気になりました。

そこで自サイトを例に、クラブの置かれた状況を想像してみたいと思います。

 

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自サイトの特徴

 

このサイトはJリーグのスタジアム観戦に特化したサイトです。

 

天皇杯決勝 ヴィッセル神戸 決起集会

 

各スタジアムの観戦記や観戦に役立つ記事を書いています。

昔は試合分析も書いていましたが、書く労力に負けてしまいました。

 

試合観戦に関わる記事が多いので、アクセスする人も試合情報を求めています

 

埼玉スタジアム スタジアムグルメ

 

Googleのアクセス解析サービスで、『Googleアナリティクス』というサービスがあります。

 

この『Googleアナリティクス』のデータを使ってみました。

例えば、『曜日』『時間帯』で区切ったアクセスのデータがあります。

 

2019年1月1日から、記事を書いている2020年3月7日で、このデータを引っ張ります。

青が濃いほどアクセスが多い時間帯になります。

 

Googleアナリティクス 結果

 

まず『曜日』に注目します。

 

Googleアナリティクス 結果

 

やはりJリーグの試合がある土曜日と日曜日にアクセスが集中しています。

次に『時間帯』に注目します。

 

Googleアナリティクス 結果

 

2つのパターンに分けられます。

2つのアクセスパターン

1.『土曜日の試合』へ向けて情報を集める『金曜日の夜』と試合直前の『土曜日の昼』

2.『日曜日の試合』へ向けて情報を集める『土曜日の夜』と試合直前の『日曜日の昼』

 

改めて調べてみると、驚くほどJリーグの試合に連動しているデータでした。

全く同じとは言えないと思いますが、Jリーグ公式サイトや各クラブ公式サイトも同じような推移ではないでしょうか?

 

新型コロナウイルスの影響を計るには、ちょうどいいと思いました。

 

新型コロナウイルスの影響

 

Jリーグが試合の延期を発表したのが、2020年2月25日です。

その発表を受けて、サイトのアクセスはどうなったか?を紹介します。

 

少し時間を巻き戻した2019年12月からの推移です。

 

googleアナリティクス アクセス

 

シーズンオフも記事を更新していて、シーズン中だった12月上旬よりアクセスは増えています。

しかし2月25日を境に急減しています

 

googleアナリティクス アクセス

 

アクセス数のレベルを見ると、およそ1/3になっています

報道では、売上6割減というお店もありますが、それと同様の状況になりました。

 

データを見た時の感覚としては、シーズンオフがもう1度来たという感じです。

 

ミクニワールドスタジアム北九州 花火

 

サイトの特徴から考えると、おそらくJリーグへの興味・関心に連動していると思います。

つまり各クラブを取り巻く環境にもリンクしている可能性が高いです

 

12月~2月のシーズンオフであれば、天皇杯があったり、移籍などの話題があったりします。

またキャンプが始まれば、サッカーファンの間に期待感があると思います。

 

しかし、現状はそういったポジティブな話題は少ないと感じています

 

ジェフ千葉 ジェフィとユニティ

 

残念ながら自サイトは収益がないので、各クラブの経営面までは窺い知ることはできません。

しかし通常のシーズン中の1/3しか反響がなければ、厳しい環境になっていることは想像できます

 

検索からの流入の減少

 

実はこのサイトは、検索からのアクセスに超依存しています

 

Googleアナリティクスでは、検索、参照、ソーシャルメディア、ダイレクトとアクセス経路が分かります。

そこで、先程のアクセスを経路で分解して紹介します。

 

検索=Organic Search、参照=Referral、ソーシャルメディア=Social、ダイレクト=Directです。

それぞれの経路と合計の推移のグラフです。

 

googleアナリティクス アクセス

 

濃い青が合計で、薄い青が検索からのアクセスですが、ほぼ連動しています。

そして2月25日を境に、検索からのアクセスが大きく減っています。

 

Jリーグの試合が延期したことで、世間のサッカーファンがスタジアム観戦への関心が下がっていると予想されます。

サッカーファンがチケットを買って、スタジアムへ行くことがないため、このような推移になったと思います。

 

仮にこのサイトとJリーグのクラブを取り巻く環境がリンクしているとしたら、同様のことが起きているかもしれません。

 

資金が入らないシーズンオフはツライ?

 

クラブのシーズンオフについて、湘南ベルマーレの本を引用したいと思います。

シーズンチケット(シーズンシート)についての記述です。

 

ホームゲームの観戦を欠かせないサポーターにとってはありがたいシステムで、リーグ戦開幕前にまとまった金額が銀行口座に入ることは経営の安定化につながる

 


 

つまり試合がなく、チケットやグッズからの収入がなくなるシーズンオフは、クラブの資金が減る時期ということになります。

そしてシーズンシートからの収入は、その時期のクラブの経営を支えているようです。

 

 

コロナウイルス影響で試合が延期になってしまい、シーズンオフがもう1度来てしまっているのが現状だと思います。

しかもシーズンシートという収入源すらないことになります

 

冒頭で紹介したクラブの経営が厳しいというニュースは、そんなことを指していると思います。

 

では何ができるのか?

 

先程紹介した湘南ベルマーレの本から収入についての箇所を引用します。

 

ホームゲームの入場料収入は、年間予算の三本柱のひとつだ。

 

残念ながら、『他の二本柱が何か?』については書かれていません。

おそらく放映権を基にしたリーグからの分配金グッズ収入だと思います。

 

グッズ収入についての記述があるので、引用します。

 

1枚のチケットに付加価値をもたらすエンターテインメントは、グルメだけではない。ショッピングも消費者へのアピールになる。サッカースタジアムではチームグッズの販売だ。

 

ここから分かるクラブの収入を考えた時に、サッカーファンができることは限られているのかもしれません

 

Jリーグ公式サイトを覗くと、4月以降の試合についてはチケットを発売しています。

4月3日にあるJ1第7節以降は、試合があると信じてチケットを買うという選択があります。

 

 

しかしシーズン再開時期が見通せません

4月の試合であっても、チケット発売を延期している名古屋グランパスの例もあります。

さすがに延期するかもしれない試合のチケットを買うのは難しいです。

 

またJリーグからの分配金も、サッカーファンが変えられる要素はゼロだと思います

 

残るはグッズ収入です。

 

 

各クラブのオンラインストアを覗くと、シーズン開幕時期で、新グッズ発売が目立ちます。

新ユニフォームだったり、タオルマフラーなどの既存グッズのリニューアルもあります。

 

シーズンが再開したら使うグッズを前倒しで買うというのが、数少ないできることなのかな?と思います。

 

またファンクラブに入会するという選択もあります。

コアなファンは既に入会していますが、ライトな人であれば義援金のつもりで入会するのもいいと思います。

 

クラブの運営費になると書かれているDAZN年間視聴パスも選択肢の一つかもしれないです。(3月31日まで販売するようです)

 

 

まずはシーズン再開が見通せないということが閉塞感を生んでいると思います。

しかし試合が開催されない以上、サッカーファンにできることが少ないというのが、コロナウイルス影響で一番厳しいと感じます。

 

少しでも早く事態が終息して、安心してシーズン再開できるといいなと思います。

 

味の素スタジアム 東京ヴェルディ

 

yas-miki@yas-miki

 


 

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