冬場には、Jリーグはシーズンオフです。
しかし天皇杯や高校サッカーといったサッカー観戦の機会はあります。
また2020年のJリーグも、まだまだ寒い2月下旬に開幕です。
そこでサッカー観戦の際の防寒対策について、情報の棚卸しをします。
自分で試行錯誤の結果ですので、個人差があります。
参考程度に読んで頂ければ幸いです。
『汗や雨の蒸発による熱放散』に気をつけ、『着衣量の調節』をして『空気の層をたくさん作る』ことが重要だと思います。
『空気』の断熱効果が最強です。
また荷物は増えますが、着脱しやすい防寒グッズを揃えると楽です。
真冬の京都での参考事例です。
Contents
冬にサッカー観戦する時の服装
感覚的な話になってしまいますが、自分は『天気予報の気温-5℃』を想定しています。
ウェザーニュース等の気象サイトでは、スタジアムの天気予報が見られます。
試合時間の気温を確認して、『天気予報の気温-5℃』が自席の気温だと想定してます。
観戦中は座って動かないですし、風が吹けば体感温度は下がります。
そのため『-5℃』が目安かな?と思います。
次にサッカー観戦をする1日の流れを紹介します。
都市部のスタジアムであれば、電車移動になることが多いと思います。
家から最寄り駅までの移動があり、電車でスタジアムの最寄り駅まで行き、スタジアムまで歩くことになります。
帰りはその逆になります。
サッカー観戦中の防寒のことを重視して着込むより、駅までの移動や電車内の環境に合わせた服装の方がいいです。
サッカー観戦中に合わせて、厚手の服装にしてしまうと、特に電車内が暑いです。
また駅からスタジアムまで歩く際に、防寒グッズを身につけていると汗をかきます。
服に水分が溜まることで『蒸発による熱放散』が起き、逆に寒さを感じる原因になりかねません。
そのため普段の服装で移動し、スタジアム内でだけ、防寒グッズを身につけた方が快適だと思います。
荷物になってしまいますが、着脱しやすい防寒グッズを手荷物として持って行くことをオススメします。
では、どんな防寒グッズがいいのか?を紹介する前に寒さを防ぐ仕組みを紹介します。
防寒の考え方(熱放散と体感温度)
少し難しい話になりますので、オススメの防寒グッズを知りたい方は、読み飛ばして下さい。
防寒の考え方まで知りたい方は、お付き合い下さい。
熱放散
少し難しい言葉ですが、『体内の熱生産』と『体外への熱放散』がバランスしていれば、体温は保たれます。
個人的には、蒸発による熱放散が重要だと感じます。
汗や雨で水分を含んだ服を着ていると、その水分が蒸発する際に体温を奪って行きます。
そのため水分を含んだ服を着ないようにすることが大事です。
体感温度
気温や湿度といった要因で、体感温度は変わってきます。
体感温度を表す指標や計算式は、数多く提唱されています。
自分が学生時代に学んだSET*を例にします。
体感温度を表すSET*は、『気温』、『湿度』、『放射温度』、『風速』、『着衣量』、『代謝量』によって計算されます。
『放射温度』は周りの物体から受けるエネルギー、『代謝量』は自分自身の運動量と考えて下さい。
6つの要素のうち、観戦スタイルで変えられる要素があります。
1.風速
スタンド上段の方が風速が速いため、体感温度は下がります。
そのためスタンド下段の座席を確保するという防寒対策ができます。
2.放射温度
日向の方が放射温度が高くなります。
そのため日が当たりやすいバックスタンドやゴール裏の座席を確保するという防寒対策ができます。
3.代謝量
自身の運動量なので、ゴール裏に陣取って体を動かしながら観戦するという防寒対策ができます。
4.気温・湿度
厳密には『気温』や『湿度』も座席によって変わりますが、差は小さいと思います。
スタンド下段の方が体感温度は上がる方向であることが多いです。
色々と防寒対策できますが、自分の観戦スタイルを変えるのはストレスになります。
そうすると残る『着衣量』で体感温度を上げるしかないという当たり前の結論になります。
防寒のレイヤリング
中学か高校の家庭科で防寒のレイヤリングを勉強しました。
『3層あること』と『空気の層をたくさん作るといいこと』くらいしか覚えていませんでした。
『空気の層をたくさん作る』というのが、特に印象に残っています。
『チャリ通でも服の下に重ねた新聞を挟むと暖かく感じる』という言葉が、当時の自分には衝撃でした。
後にサイクルロードレースで使われているのをテレビで観て、驚きました。
また『レイヤリングの3層』を調べると、肌に近い方から『ベースレイヤー』、『ミドルレイヤー』、『アウターレイヤー』があります。
『ベースレイヤー』は汗を早く乾かすことが大事です。
先程紹介したように、服が汗の水分を含まないようにする狙いがあります。
次の『ミドルレイヤー』は体温を逃がさないことが大事です。
多くの空気層を作れる素材の服によって、外気と体の熱交換を防ぎます。
最後の『アウターレイヤー』は風や雨を防ぐことが大事です。
雨や雪で濡れることで蒸発による熱放散を防ぎ、風による外気との熱交換も防ぎます。
『防寒 レイヤリング』で検索すると、野外アウトドアの例が学べます。
ただサッカー観戦なので、野外のアウトドアほど重装備である必要はないと思います。
オススメ防寒グッズ
ここからは冬場のサッカー観戦の助けになる防寒グッズを紹介します。
Jリーグクラブの防寒グッズと市販の防寒グッズです。
自分は色々なJリーグクラブの防寒グッズで揃えました。
多くのクラブのスタジアムに行く場合は、Jリーグと関係ないアウトドアブランドで調達した方がいいかもしれません。
また応援しているクラブの試合に行く場合は、そのクラブの防寒グッズで調達した方が楽しめます。(お目当ての防寒グッズが無い可能性もありますが…)
レインパーカー
『アウターレイヤー』になる防寒グッズです。
ジェフ千葉とLOGOSがコラボした商品のようです。
撥水性があるので、小雨や小雪なら濡れずに済みます。
また防風性もあるので、風による外気との熱交換を抑える効果もあります。
首までファスナーを上げれば、外気と接する面積を減らせます。
自分の服のサイズよりも大きいサイズにしておけば、ジャケットやコートの上から羽織れます。(ファッション性は皆無ですが…)
このレインパーカーは、フォルランが在籍していたセレッソ大阪戦が4月の極寒・小雨のナイトゲームで、慌ててグッズショップで調達した思い出があります。
フード付きボアフリースブランケット
これが最強の防寒グッズだと思っています。
『ミドルレイヤー』で紹介したように、空気層をたくさん作ることができます。
ボアフリースなので、他のフリースより起毛が大きく、より大きな空気層ができます。
しかもフードが付いているので、フードを被り、肩・背中を覆うとめっちゃ暖かいです。
カターレ富山のグッズなので、「流石雪国のクラブのグッズだわ」と感動した思い出があります。
ただ前にボタンがないので、ずっと手で持っておかないといけない難点があります。
そして最大の難点は、抜け毛が多すぎて、コートに付くことです。
これから対策を試行錯誤していく予定です。
難点のあるグッズですが、その難点を補って余りある防寒性能の良さがあります。
2018年の年末にJリーグオンラインストアで購入しましたが、2019年12月21日時点では売っていないようです。
他クラブのフード付きフリースブランケットは試していないので、防寒効果は分かりませんが、試してみる価値はあると思います。
フリースブランケット
こちらはひざ掛けとして使っています。
空気層をたくさん作るために2つ折りにして使っています。
後述するインナーのタイツと併せて使うと、ひざ周りの冷えはかなり抑えられます。
自分のシーズンシートは、ジェフ千葉のフクダ電子アリーナ最上段で風通りが良すぎる席です。
風通りによる下半身の冷え対策として、ジェフ千葉のフリースブランケットを購入しました。
フリースブランケットおかげで楽に観戦できます。
買った時に付いている袋に入れると、コンパクトになるので、持ち運びの負担は少ないです。
フリースブランケットは、色々なクラブが出しています。
フランス製ストール
自分は肩・背中に冷えを感じる人なので、肩・背中周りで空気層を作るために重宝しています。
1枚羽織るだけでも、保温性の違いを感じられます。
またマフラーのように首を覆うこともでき、首元からの外気侵入を防げます。
オシャレな巻き方が分からず、適当に巻いているだけでも、防寒できます。
東京ヴェルディの味の素スタジアムで、色が好きで買ったものが、こんなに防寒グッズとして大活躍するとは思っていませんでした。
使用期間が長くなったので、色が好きだったカターレ富山バージョンも購入しました。
フランス製ストールは、色々なクラブが出しています。
速乾性のあるインナーシャツ
『ベースレイヤー』で紹介したように、肌に近い服は汗を吸い、すぐに乾くものが防寒になります。
個人的には夏仕様のインナーシャツの方が、吸湿性、速乾性に優れていると思います。
ユニクロだと、『エアリズム』と呼ばれるシャツです。
その他の会社でも、同等の機能を持った商品は発売されています。
保温性の高いインナーシャツ
インナーシャツでも保温性に優れた商品があります。
先程のインナーシャツの上に着ると、汗の水分が溜まらずに保温効果だけを得ることができます。
ユニクロだと、『ヒートテック』と呼ばれるシャツです。
長袖シャツとタイツで上下とも着た方がいいです。
個人的な体感ですが、タイツの保温効果がすごく感じられます。
その他の会社でも、同等の機能を持った商品は発売されています。
これらのインナーシャツの上に、洋服を着れば、電車内やスタジアムまでの徒歩は十分防寒できます。
シートクッション
サッカー観戦をしていてシートクッションを使う機会は少ないですが、座席との熱交換で体温が奪われるのを防げます。
スタジアムの座席はプラスチック製が多いと思います。
そのため座席が大量の冷熱を持っていることは少ないです。
少しでも防寒対策するのであれば、シートクッションも有効です。
余談ですが、河口湖ステラシアターという野外ステージに行った際は、座席がコンクリート製でシートクッションの効果をすごく感じました。
まだ試行錯誤している防寒対策
これまでの防寒グッズでカバーできていないのが足元です。
雪道に対応したような靴を履けば、足裏からの冷えを抑えられると考えています。
そういった靴が家にないので、実験できていません。
また足裏カイロも挑戦したのですが、まだ十分な効果を感じていません。
種類を変えながら、自分に合った足裏カイロ、効果的な使い方を探していきます。
雨・雪対策
今までは晴れや曇りの試合を想定した防寒グッズを紹介しました。
雨や雪の試合ならどうするのか?は、より大きなポンチョや雨合羽を着て、服が濡れる面積を少なくするしかありません。
また着替えを用意して、濡れたらすぐに着替えるという対策しかありません。
このあたりは1年を通してサッカー観戦に必要な対策になります。
最後に身も蓋もないことを書くと、雨や雪のリスクを考えて、屋根に覆われた座席を確保するという対策があります。(屋根がないスタジアムだと終わりますが…)
また試合の2日前くらいに天候を確認してからチケットを買い、雨や雪が降るなら試合に行かないという対策もあります。(人気のカードは買えないかもしれませんが…)
個人の一意見としては、趣味のサッカー観戦で、天候によるストレスを抱えるのは、良くないかな?と思います。
幸いにしてJリーグは、DAZNがありますし…
まとめ
これまでのサッカー観戦経験で得た情報の棚卸しで、冬場のサッカー観戦の服装とオススメ防寒対策を紹介しました。
『汗や雨の蒸発による熱放散』と『着衣量の調節』がキーワードです。
特に『汗の蒸発による熱放散』を抑えたいので、速乾性の高いインナーシャツを着ることを紹介しました。
また『着衣量』の調節として、着脱しやすく、空気層を作れる防寒グッズを紹介しました。
現在、売っていない商品になってしまいますが、カターレ富山のフード付きボアフリースブランケットが最強です。
着脱しやすい防寒グッズを揃えて、手荷物としてスタジアムへ持って行った方が体温調節が楽だと思います。
冬場のサッカー観戦の一助になれば幸いです。
yas-miki(@yas-miki)
真冬の京都での参考事例です。